プログラム紹介・募集要項

亀田総合病院 泌尿器科専門医研修プログラム(基幹施設)

1.プログラム紹介と教育ポリシー

太平洋が目の前に広がる当院では千葉県南部にとどまらず東京、神奈川など首都圏、東海、関西、東北など広い地域から患者さんが集まってきます。急速な高齢化により泌尿器科の医療ニーズが益々高くなっています。
当院では、泌尿器腫瘍や尿路感染症、尿路結石、排尿障害に注力しています。特に、合併症を持つハイリスクの症例にも対応しており、近隣の大学病院など基幹病院からも多く紹介されてきます。
難易度の高い腹腔鏡手術を積極的に行い、外科と合同で腹腔鏡下骨盤内臓全摘なども行います。結石治療はf-TULやPNLを積極的に行っています。前立腺肥大症にはHoLEPを行っています。開放手術では外科や心臓血管外科とも連携して行ったり、化学療法についても腫瘍内科との定期カンファランスを行っています。軟性膀胱鏡を使った手技(ステント挿入や逆行性尿路造影など)を行っている施設は希で、当院では日常的に多数の症例で行われています。アクセス外科では腎臓高血圧内科と連携し、シャント関連手術、CAPD関連手術、副甲状腺手術を行っています。このように関係診療科といわゆる垣根が低い連携しやすい体制で診療を行っています。
他の医療機関(大学病院や一般病院)と共同で臨床研究も行っています。
多様な疾患の診断や治療に対応できるようにするため、検査機器や手術に用いる機器など設備はとても充実しています。
いずれの疾患でも「安全」「確実」をモットーに診療を行っています。研修においては本人の自主性を尊重し、「よく学び、よく遊ぶ」の精神を大切にしています。「仲良く」「楽しく」仕事をすることを目指しています。
病院ではサークル活動も支援しています。ランニング、テニス、ビーチラグビー、ダイビング、サーフィン、フットサル、自転車などなど多くのサークルが活動しています。それ以外にもゴルフや釣りなど環境は最高です。リハビリ病院にはおしゃれな体育館とトレーニングジムも併設されており、無料で使えます。

2.プログラム年数

4年

3.取得可能な専門医資格

日本泌尿器科学会専門医

4.研修施設

4-1 基幹研修施設

亀田総合病院

4-2 連携研修施設

特に規定なし

4-3 関連研修施設

特に規定なし

5.指導体制

5-1 指導責任者

安倍弘和

5-2 指導医

安倍弘和
部長 日本泌尿器科学会専門医・指導医、泌尿器腹腔鏡技術認定、大阪医科大学臨床教育准教
志賀直樹
部長 日本泌尿器科学会専門医・指導医、日本透析医学会専門医・指導医
鈴木康一郎
部長代理 日本泌尿器科学会専門医・指導医
越智敦彦
医長 日本泌尿器科学会専門医・指導医
太田智則
顧問 日本泌尿器科学会専門医・指導医、泌尿器腹腔鏡技術認定、東邦大学大橋病院客員教授

6.プログラム概要

6-1 研修目標

泌尿器科医として基本的な知識や技術の修得にとどまらず、問題解決能力の習得も目指します。他領域と重なる分野(内科、外科、感染症、化学療法、婦人泌尿器など)は各診療科と柔軟な連携により横断的な研修が可能です。日本泌尿器科学会が定めている到達目標を達成できるように設定されていますが、これは最低限の目標です。
さらに関東の基幹病院(聖路加国際病院、虎ノ門病院、癌研有明病院、国立がんセンター中央病院、旭中央病院、埼玉がんセンター病院、JCHO東京メディカルセンターなど)と東京泌尿器研修協議会という名の定期的なカンファランスを行っており、刺激を授受し、モチベーションを高めます。
また、県内では千葉泌尿器科集談会が開催され発表の機会が与えられます。後期研修医には手術や手技に必要な詳細な解剖などのレクチャーも定期的に行っています。また約半年毎に個別にヒアリングを行い、研修の進捗状況の確認や目標設定をしています。きめの細かい指導を心がけています。

研修の総合目標

泌尿器科疾患の確実かつ安全に対応できる基礎知識と技術を身につけるだけでなく、将来にわたって応用がきく自己学習の基本を身につけた自立した専門医となることを目標とします。研究会や学会への参加、論文作成など最新の知識の習得や整理を積極的に行います。社会のニーズや動向にも目を向けられる社会人としての人間性を養うことも目標とします。

研修の個別目標

自力または指導医のもとでの遂行、修得を目標とする検査、手技のおおよその目安を下記に示します。研修年次にこだわらず、個人の積極性と技術の修得状況に応じてより高度な研修の機会を設けます。また、学会発表や論文作成を推奨し指導します。

6-2 年次毎の段階的な到達目標

1年目:
基本的な検査・処置の修得、小手術や内視鏡手術の修得、入院患者の管理、外来診療に必要な知識の習得と外来診療開始へ向けた準備陰嚢・陰茎手術、経尿道的膀胱結石砕石術、経尿道的膀胱粘膜生検、経尿道的膀胱腫瘍切除術、軟性膀胱鏡検査、排尿機能検査、下部尿路造影検査、前立腺生検、超音波検査、体外衝撃波結石破砕術、尿路管理、経尿道的前立腺切除術、経尿道的尿管結石破砕術(r-TUL)、経皮的腎瘻造設術、膀胱瘻造設術、軟性尿管鏡下尿管ステント挿入術、根治的腎摘術(開放手術)、腎尿管全摘、骨盤内リンパ節郭清など
2年目:
外来診療、前立腺全摘(開放手術)、膀胱全摘、尿路変更、経尿道的尿管結石破砕術(f-TUL)、経尿道的前立腺レーザー核出術(HoLEP)など
3年目:
経皮的腎結石破砕術(PNL)、腹腔鏡手術(副腎、腎、前立腺、膀胱)、開放腎盂形成術、後腹膜リンパ節郭清など
4年目:
腹腔鏡手術、下大静脈腫瘍塞栓を伴う腎摘術などの大手術

6-3 研修方略

予定入院、緊急入院ともに多く、年間のべ入院数は約900~1000人いますので多くの症例を経験できます。同時に手術、透視下処置(ステント挿入、腎瘻挿入など)を多数経験することもできます。担当する入院患者の手術に積極的に参加し、術後管理も担当医として携わります。主治医と相談しながら診療を進めますが、担当医の自主性を尊重する方針をとっています。
また、通常の外来診療ができるようになるように、先を見こした他科入院中の患者さんのコンサルテーション、予約外の外来患者の診療から上席医の指導を受けながら修得していきます。同時に、基本的な知識や診療の進め方の個別講義、解剖の知識や手技のコツなどの講義も行い、入院診療・外来診療に役立てるようにしています。

  • トレーニング方法(On the Job training)
    泌尿器疾患講義:金
    手技・解剖講義:第1、3、5 火
    執刀前個別レクチャー(適宜)
    個別ヒアリング
    Journal Club/日本泌尿器科学会編 卒後教育テキストの輪読:火に交互
  • カンファレンス
    月:病棟カンファ
    火:入院患者カンファ
    水:手術カンファ Dr.Moodyによるラウンドカンファ
    木:術前カンファ
    腫瘍内科合同カンファ:第2、4火
  • 学会活動への参加 など
    日本泌尿器科学会総会、日本泌尿器科学会東部総会、千葉泌尿器集談会、東京泌尿器研修協議会などでの発表を積極的に行うようにしています。医学的知識だけでなく、まとめる力やプレゼンテーションにも留意した指導をします。
    症例報告や臨床研究の発表と同時に、論文化を奨励しています。
    東京、千葉、茨城の大学病院、基幹病院との共同研究にも参加しています。
    2012 日本泌尿器内視鏡学会総会賞受賞(志賀直樹)
    2013 日本泌尿器科学会総会賞受賞(太田智則)

7.研修修了者の専門医取得状況

日本泌尿器科学会専門医:8名
(2009~2015年)

8.研修修了後の進路

研修終了後、当院のスタッフとして継続して勤務可能です。後輩医師の指導、教育に参加しさらにスキルアップを目指します。
東京泌尿器研修協議会の参加病院に採用枠がある場合、優先的に紹介できます。
学位取得を目指す場合、筑波大学、千葉大学、大阪医科大学、杏林大学、帝京大学、京都大学、昭和大学、その他大学への紹介も可能です。

越智敦彦(現:亀田総合病院 泌尿器科医長)
江夏徳寿(現:神戸大学大学院腎泌尿器科学分野)
藤崎 明(現:自治医科大学)
木村友和(現:筑波大学大学院)
船田 哲(現:京都市立病院)
池田篤史(現:日立総合病院)
梨井隼菱(現:千葉大学)
小森ひろか(現:亀田総合病院 泌尿器科医員) 
現:当院後期研修医 范博(2014/4-)

一言メッセージ

当科では、患者サイドに立った治療を心がけています。特に手術は、プロが納得できる技術力を目指します。亀田総合病院 泌尿器科チームの一員として、最高水準の医療を実践しませんか。
 連絡先:abe.hirokazu@kameda.jp(安倍弘和)

文責者名:泌尿器科部長 安倍弘和

K style, The road to UroMaster(blog)

*亀田総合病院 泌尿器科 公式facebookページ*

 

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