医学生の皆さんへ
ジェネラリストを志向する医学生の皆さんへ
初期研修医 地域ジェネラリストプログラム 谷川 朋幸

地域ジェネラリストプログラム1期生の谷川です。全国で数ある研修プログラムはそれぞれ特徴があります。自分がこの新しいプログラムになぜ魅かれたのか、それを言語化することで、このプログラムの特徴を伝えられればと思います。

このプログラムは従来の臓器別専門を目指す医師というよりは、むしろ外来や在宅を活躍の場とするジェネラリスト、すなわち家庭医と、病院をベースにジェネラルな診療を行ういわゆるホスピタリストを目指す研修医のためのプログラムです。研修の場は主に亀田ファミリークリニック館山と、安房地域医療センターという約150床の亀田の関連病院になります。

初期研修先の選択にあたっては、救急において多様な症例に自分が主体的に取り組める環境が必要条件でした。安房地域医療センターには、多発外傷など最重症例は搬送されませんが、初期研修医にとってちょうど取り組みやすいコモンな症例を経験する機会があります。また感染症マネジメントをはじめとする基本的な病棟管理を学べる総合診療科が存在することも重要視しました。症例の偏りなく、ジェネラルに多様な症例に向き合い、病棟管理の基本を学ぶことが出来ます。救急外来でも、病棟でも初期研修医自身が実地に様々な手技や診断に頭を悩ます機会が十分にあります。

また患者さんや上級医の先生、コメディカルとの距離感ができるだけ近く、温かい雰囲気で研修に臨めるのかどうかも重視しました。都会と比べれば、ゆっくりとした時間が流れる地方のほうが患者さんとの距離は作りやすいと思いますし、すべての科の医師が一同に介する医局で、日々湧き出る多様な疑問を遠慮なく消化できる環境には本当に満足しています。そのような小さな病院であれば、教育面がおろそかになりそうですが、亀田から中継される早朝のコアレクチャー、外国人ドクターによる英語での毎週のベッドサイドティーチング、放射線科のエキスパートに直接画像を見ながら自分の症例をコンサルトできる機会など充実した教育環境が用意されていることは、小規模病院らしくないありがたい側面です。小さな病院ならではの充実感・居心地の良さと、大病院ならでは安心感・手厚い教育といった、両者のおいしいとこどりをしたようなプログラムだと感じています。

もうひとつの特徴は、外来のエキスパートがいる亀田ファミリークリニック館山での早期外来研修です。非常に教育的な環境で、早期からエビデンスの基づいた慢性疾患の管理を叩き込まれ、自分の外来枠をもって継続的に患者さんの診療にあたることが出来ます。また在宅や介護サービスなど多様な医療資源について理解を深めることができ、病棟管理や退院計画を考える上でも参考になる部分が多いです。

このプログラムには伝統はありません。ですが、新しいプログラムだからこそ、かなり柔軟に研修医である我々の意見を取り入れてくださり、プログラムは日々進化しています。与えられた研修プログラムではなく、自分の手で自分に最適な研修プログラムを作りたいと考える皆さん、是非一緒にこのプログラムを前に進めていきましょう。

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