プログラム紹介・募集要項

亀田総合病院 疼痛・緩和ケア科フェローシッププログラム

定員:若干名
状況:見学受付中
採用試験日:個別に日程調整します

募集要項    緩和ケア革命宣言(blog)

1.プログラム紹介と教育ポリシー

当院では、疼痛・緩和ケア科および緩和ケアサポートチームが中心となって、緩和ケア領域の診療、教育に取り組んできました。また病院全体として緩和ケアを『誰もが受けられる基本的な医療サービス』と捉え、対象疾患を限定せず、横断的な緩和ケアの普及と質の向上を目指しています。

*亀田総合病院 疼痛・緩和ケア科/緩和ケアサポートチーム 公式facebookページ*

 

ここ数年の傾向として、総合内科や心不全チーム、透析科など、他の診療科との連携がより強まっており、勉強会やセミナーなどで「コラボレーション」をする機会も増えてきました。また高齢者医療の需要増大を背景として、認知症や多臓器疾患等の複雑な背景を有する患者様の意思決定支援目的での依頼数も年々増加しています。さらに、早期からの緩和ケアの支援体制の強化として、外来診療においても緩和ケアへの期待は高まっています。
当科では、このような異なる現場(病棟や外来、施設やご自宅など)において多様なニーズに応えることのできる、新しい緩和ケア専門医の育成を目指しています。

「緩和医療専門医を目指している!」
「がんだけでなく非がんの緩和ケアも学びたい!」
「在宅緩和ケアの研修にも興味がある!」
「患者さんとゆっくり向き合って話を聴きたい!」
「スピリチュアルケアを肌で感じる研修がしたい!」
「病院や地域での緩和ケア教育に興味がある!」
「アドバンス・ケア・プランニングの啓発にも興味がある!」
「将来緩和ケアで留学を考えている!」
「慢性疼痛の臨床を学びたい!」
「地域連携・多職種連携に興味がある!」
こんな思いを持っている方、私たちと一緒に緩和ケアを学びませんか?

研修期間中は米国で世界標準の緩和医療を学んだ専門医からマンツーマンでの指導を受けられるほか、在宅医療部をはじめ各部門との密な連携により、様々な医療場面において、緩和医療専門医としての適切なマネジメントや心構えを身につけていただきます。

プログラム年数

I.疼痛・緩和ケア科ストレート研修:2年
II.疼痛・緩和ケア科・在宅医療部コンバインド研修:3年

3.取得可能な専門医資格

緩和医療学会認定専門医(上記I、II)
日本在宅医学会認定専門医(上記IIのみ)

4.研修施設

4-1 基幹研修施設

亀田総合病院

4-2 関連施設

自治医科大学付属病院(緩和医療講座、研修責任者:丹波嘉一郎先生)
花の谷クリニック(研修責任者:院長 伊藤 真美先生)
永寿総合病院(研修責任者:緩和ケアセンター長 廣橋 猛先生)

5.指導体制

5-1 指導責任者

関根龍一

5-2 指導医

関根龍一
疼痛・緩和ケア科部長、日本緩和医療学会専門医、日本内科学会総合内科専門医、指導医
蔵本浩一
疼痛・緩和ケア科部長代理、日本緩和医療学会認定医、日本プライマリケア連合学会認定指導医、日本内科学会総合内科専門医、当科フェローシップ修了

5-3 指導スタッフ

瀬良信勝
緩和ケア室チャプレン、米国CPE(Clinical Pastoral Education)修了、日本スピリチュアルケア学会 人材養成暫定指導資格、公認心理師
黒田宏美
がん看護専門看護師
川名真理子
日本緩和医療薬学会 緩和医療専門薬剤師、緩和薬物療法認定薬剤師

6.プログラム概要

6-1研修目標

総合目標

2010年から日本緩和医療学会の緩和医療専門医制度が開始となり、日本の緩和医療は専門性確立に向けて本格的に動き始めました。当院の研修プログラムでは、米国有数の緩和医療フェローシッププログラム複数箇所において、臨床トレーニングを修了した専門医の下で、世界標準的な緩和医療の臨床およびコンサルテーション能力を身につけることを目標としています。

6-2研修の個別目標

① 疼痛・緩和ケア領域の標準的な評価・診断・治療について理解し、実践することができる。
② 『コンサルタント』として、主治医チームと協力して円滑に患者のケアにあたることができる。
③ チーム医療の重要性について理解し、実践することができる。
④ 病棟、在宅等、異なる場所において適切な緩和ケアを実践することができる。
⑤ 全人的ケアの観点に立ち、個々の患者にとってより良いケアを共に考えていく姿勢を身につける。
⑥ 緩和ケア領域における生涯学習の方法を習得し、それを周囲に『シェア』できる人材となる。

6-3研修方略

  1. On the job training
    Ⅰ.緩和ケアチームとしてのコンサルテーション(月~土)
    Ⅱ.緩和ケア外来診療(月~金(定期、臨時))
    Ⅰ、Ⅱを通して、
    1. 指導医、上級医の指導のもと、緩和ケア診療の専門的知識、治療法を習得します。
    2. 異なる現場(入院・外来・在宅・地域)や、異なる立場(主治医・併診医)におけるコミュニケーションスキルを習得します。
    3. 毎日の病棟回診を指導医・上級医やチームメンバーとともに行い、診療計画をディスカッションし、チームとしての推奨事項をカルテに遅滞なく記載します。
    4. 患者さまやご家族の想いを傾聴し、患者さまやご家族の心に寄り添いながらともに 歩む姿勢を習得します。
    Ⅲ.緩和ケア教育
    1. 病院や地域における、緩和ケア関連啓発活動の担い手として、その企画や運営の効果的な手法を習得します。

  2. レクチャー・カンファレンス
    ① 緩和ケア科カンファレンス、回診(毎朝8:30~)
    ② 緩和ケアチーム多職種カンファレンス(毎週水曜16:15~)
    ③ 在宅緩和ケアカンファレンス(亀田ファミリークリニック館山とのテレビ会議 隔週水曜17:30~)
    ④ 腫瘍外科、婦人科、血液内科とのカンファレンス(各々週1回)
    ⑤ 救急科との医療コミュニケーション勉強会、集中治療科との合同カンファレンス(各々月1回)
    ⑥ 総合内科、在宅医療部との合同勉強会(各々月1回)
    ⑦ Dr. Moody(UCSF教授・米国緩和医療専門医)との教育セッション(WEB)(月1回)
    ⑧ 病棟主催デスカンファレンス(随時)
    ⑨ ジャーナルクラブ・抄読会(随時)
  3. Faculty development meeting (随時)
    研修者と指導スタッフ(チャプレンを含む)が双方向に研修内容を建設的に評価し、互いにフィードバックを行います。このプロセスを通じて、研修者が自ら自身の医師としてのあり方、態度、自分自身のスピリチュアリティーや他者との関係性を振り返る機会とします。また、自らが理想とする医師、緩和ケア医に近づくために改善が必要な課題を具体的に明らかにしその課題に取り組めるようサポートします。また指導医自身にとっても、指導医のあり方や自らを見つめ、より良い研修プログラムに必要な内容へ適宜改善を加える機会となります。
  4. 研究活動
    ① 国内および海外の関連領域の研究会、学会に積極的に参加し、発表を行います。
    ② 発表にあたっては、科の看板を背負って参加する気概を持ち、周到に準備を行い、発表後はその成果を他のメンバーにフィードバックします。
    ③ 学会で発表した研究は可能な限り論文化し、査読制度のある雑誌への投稿を推奨します。
    ④ 当院は日本緩和医療学会、日本在宅医学会の認定研修施設であり、当院で研修することにより各学会の専門医取得が可能です。

7. 研修修了後の進路

当研修プログラムは、緩和ケア普及をシステムとして作り上げていく作業を共に経験できる特徴があります。研修プログラム自体も研修者自身が主体的に参加して作り上げていく形となっています。プログラム修了後は、指導者として新たなフィールドで緩和ケアチームや研修プログラムを立ち上げる方、緩和ケア病棟や在宅等、自分の希望する場でスペシャリティーを発揮する方など様々です。それぞれの目標に合ったプログラムになるよう、定期的なカウンセリングを設けながら、個別対応しています。

我が国において、緩和ケアに対するニードは、今後ますます増大していきます。緩和ケアを通じて、患者さまやご家族、地域に貢献したいと考える方、私たちと一緒に緩和ケアを学びましょう。ご応募お待ちしています。

文責者名:疼痛・緩和ケア科部長 関根 龍一

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