医学生の皆さんへ
「あなたが初期研修に求めるものは?」
家庭医診療科後期研修医 山下 明野

こんにちは、家庭医診療科志望で地域ジェネラリストプログラム研修をしている山下と申します。
安房地域医療センター・亀田総合病院はどんな病院なんだろうか?
地域ジェネラリストプログラムはどんなプログラムか?
と思ってこの紹介文を読んでいる人も多いと思います。まずはぜひ見学・実習に来てください。両方ともいい病院であることはいろいろな人が言うとおり、後はあなたの肌にあうかどうかです。自分が初期研修に求めるものを明確にしてから来たほうがわかりやすいでしょう。
わたしはcommon diseaseをたくさん診ることができること、教育がきちんと受けられることを重視しました。南房総にきたことを後悔したことが全くありません。

まず、亀田総合病院・安房地域医療センターの全体的な特徴をいくつか。
ひとつめ、やりたいことを全面的に後押ししてもらえること。熱意がある人ほど歓迎されます。逆に義務は少ないほうで、手を抜こうとすればどこまでも抜けるため怠け癖のある人には向いていないかもしれません。

ふたつめ、志望科を決めて入職すること。
まだ志望科なんて決められないという人も多いかもしれません。しかし、これは研修を始めてから気づいたのですがすごく良い特徴で、各診療科をローテーションしたときに自分の志望科にあわせて指導の重点をおいてくださる風土があります。例えばわたしの場合、消化器内科を研修した際、ERCPにつくよりも腹部エコーを技師さんについて重点的に研修させてもらいました。FOUR T'sのTranslationalの部分です。これがあたりまえに根付いているということの良さは言い尽くせません。

みっつめ、外来診療指導をしっかりしてもらえること。外来診療は入院診療や救急とはまた違い、まとまった知識が必要になります。外来に出る前によくみる疾患やヘルスメンテナンスの講義をうけ、きちんと根拠をもって診療することができます。実際の外来の場にも指導医がいて、その都度相談することができます。これらの研修を行っていない初期研修プログラムも多いと思いますが、逆に後期研修医になったときにどのように外来診療を行なっているのか、すごく不思議なところです。

地域ジェネラリストプログラムの研修医が主に研修することになる安房地域医療センターは、150床ほどの病院です。亀田総合病院と比べ小さい分、医者数も少ないため初期研修医ながら医者としてきちんと必要とされ、主体的に働くことができます。
救急外来も二次救急ですが軽症から重症まで幅広い患者さんを主体的に診ることができます。三次救急になると専門科の範疇になることが多く、初期研修医はあまり主体的に診療できないかもしれません。
それでいて野戦病院というほど忙殺されることもなく、亀田総合病院のレクチャーを中継で受けられ、各診療科の先生も亀田総合病院から派遣されている先生もいるため、診療の質も担保されています。検査もCTも24時間行うことができます。小さい病院ながらここまで恵まれている病院はなかなかありません。診療科が少ないぶん各科の垣根も低く、コンサルトや相談をしやすい環境があります。

地域ジェネラリストプログラムの特徴としては、地域を診るという視点ができることだと思います。
みなさんは在宅診療をみたことがありますか?
介護の制度はどれくらいご存知でしょうか?
亀田ファミリークリニック館山の研修中にこれらを学ぶことができます。
大学で実習していると、大学のような大病院の医療がすべてと感じられるかもしれませんが、患者さんの人生の大部分は家や地域にあります。入院しているという環境がどれほど非日常的なことか実感できます。地域の医療資源に詳しくなれる分、退院計画を考える際にいろんな選択肢をもつことができます。また診療所・中小病院・大病院のそれぞれの得意・不得意や意義を理解することができます。将来的にずっと大病院で働くつもりではない人は特におすすめします。

新しいプログラムではありますが、年々よりよい方向へ変わり、私たちの研修内容より更によいプログラムになっています。一生ものの同期に会うことができ、いろいろな人とのつながりが出来る2年間になります。これを読んでいるあなたに会えるのを楽しみにしています。

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